この素材は、西オーストラリアの海由来の塩水湖(東デボラ湖)の天然濃縮マグネシウム液(MAG21)です。マグネシウム濃度が約8.1%(100㎖あたり10478mg)と高濃度で、ナトリウムの含有量は0.84%と非常に低くなっています。また、マンガン、亜鉛、銅、鉄、モリブデンといった微量ミネラルも多種類わずかながら含まれています。
広大なデボラ湖は東西あり、東デボラ湖はパースから約350キロ東に位置し、雨季(4~8月)と乾季(10月~3月)を毎年繰り返す、周囲100km以内には人が住んでいないブッシュ砂漠のなかにあります。
オーストラリア政府の地質学者の調査によると、デボラ湖の誕生は、約300万年前とされています。
西オーストラリアには、海から内陸に向かって強い西風が吹いています。その西風に乗ってインド洋の海の飛沫が内陸に運ばれ、遠く離れたデボラ湖に堆積したといいます。デボラ湖が誕生してからもこの大自然の営みは繰り返され、現在も続いています。
雨季には湖面は水で覆われていますが、乾季になると強烈な太陽エネルギーが湖水をすべて蒸発させ、湖面は硬く厚い塩の層へと変わります。その塩の層の下には、マグネシウムをはじめとするミネラルをたっぷり含んだ濃い塩水が存在します。
日本では真冬、オーストラリアでは真夏の1月下旬、岩盤の下にあるこの濃い湖水を地表のプール(Video4)に汲み出します。デボラ湖の夏季の気温は、摂氏50~60度にも達します。2017年以降はMAG21をさらに最新の方法で天然濃縮製造しています。
ナトリウムは、マグネシウムより早く結晶化して析出する性質があります。汲み出した濃い塩水を夏季の強烈な太陽の熱でさらに濃縮すると、マグネシウムを豊富に含み、ナトリウムが99%以上取り除かれた理想のミネラル液を作ることができるのです。また製造工程で種々のマグネシウム塩の結晶も採取されます。
デボラ湖の天然濃縮液(magnesium bitterns)は、一般に粗塩をつくるときの副産物であるニガリとは似て非なるものです。このニガリにもマグネシウムは多いのですが、ナトリウムもかなり残っています。それに対し、デボラ湖の天然濃縮液は、ナトリウムはきわめて少なく、マグネシウムが高濃度に濃縮されています。ここがいわゆる一般に市場に出回っているニガリと大きく異なる点です。
こうした天然素材は、環境汚染がよく問題になります。しかし、デボラ湖が存在するブッシュ砂漠は、非常に厳しい環境です。半径約100キロには現在も人が住んでおらず、環境汚染は全く心配ありません。
また、MAG21 (Magnesium Bitterns)は、
左端:Dr.Mgこと横田邦信教授 / 右から2人目:フランク リスター会長