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血清マグネシウム値の基準値のグローバルな標準化の推奨

マグネシウムの状態を臨床的に評価する場合、最も頻繁に用いられる臨床検査が血清マグネシウム値です。多くの慢性疾患に関連する低マグネシウム血症(低マグネシウム状態)は血清マグネシウム基準値で診断されますが、現在、マグネシウム血症の(適正な)範囲の国際的なコンセンサスは存在しません。グローバルマグネシウムプロジェクト(MaGnet Grobal Magnesium Project (MaGNet)では、昨今のパンデミックな新型コロナウィルス感染症においても低マグネシウム血症の頻度が高いことを背景に、世界各国の医療機関、研究機関などで使用している血清マグネシウムの基準値のデータを比較検討しました。その結果、低マグシウム血症を示す血清マグネシウム値は大きく異なり、低マグネシウム血症の診断を過少評価している可能性がある事が判明。従ってグローバルな基準値の標準化の推奨が急務であることを提唱(https://link.springer.com/content/pdf/10.1007/s00394-022-02916-w.pdf)しました。なお、この検討グループに横田邦信 ( https://dr-mag21.jp/)も参画しました。